専門分野を聞かれたときに思い浮かべるもの
「現在の業務に関係が深い専門分野を選んでください」。そう聞かれたとき、私たちは仕事のどの部分を思い浮かべるのでしょうか。
私は教育を学び、今はデータ分析に関わっています。この質問に答えようとすると、すぐには一つの見方に落ち着きません。分析の対象を理解するための知識を挙げるのか。データを処理するための統計や計算の知識を挙げるのか。それとも、問いの立て方を支えている教育の専門を挙げるのか。どれにも、自分の仕事との関係があります。
作業や判断から考えると、「何を使っているか」が浮かびます。対象や業界から考えると、「何について働いているか」が浮かびます。学んできたことから考えると、「何を足場に仕事をしているか」が浮かびます。同じ人でも、仕事のどこに目を向けるかによって、選ぶ言葉は変わるかもしれません。
さらに、思い浮かべたことを、用意された選択肢に結び付ける必要があります。経験にぴったり合う名前が見つかることもあれば、近そうな言葉を選ぶこともあるでしょう。一つの分野名を選ぶまでに、仕事の捉え方と、言葉の受け止め方が重なっています。
この調査の回答から、本人が何を考えたかを直接知ることはできません。どれほど時間をかけ、どこで迷ったかも、今回の分析では確認していません。それでも、選ばれた分野を、仕事と知識の関係を本人がどう捉えたかの手掛かりとして読むことはできるのではないでしょうか。
ネットワーク図の一本の線を見るとき、私は、その線を選んだ人がどんな仕事の場面を思い浮かべていたのかを考えます。分野の名前を眺めていたはずが、いつの間にか、人が自分の仕事をどう理解しているかという問いに近づいていました。
自分なら、どの場面を思い浮かべて答えるだろう。その問いを持って図に戻ると、同じ線にも、もう少し違った関心を向けられる気がします。
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