先輩たちの学びと仕事をたどる
これから何を学ぼうかと考えるとき、すでに働いている人の姿は一つの手掛かりになります。何を学んだ人が、今はどんな知識に関わっているのか。六芸社の専門分野ネットワークは、そのつながりを自分でたどるための図です。
特に、高校や大学への進学を考えている人に使ってほしいと考えています。進路を選ぶ時点で、自分が将来関わる分野をすべて知ることはできません。それでも、先輩たちの現在を眺めることで、学んだ先にどんな広がりがあり得るかを考えられます。
図の点は専門分野、線は出身と現在の業務に関係する分野の組合せです。ここでいう「仕事」は職業名ではありません。回答者が、自分の業務と関係が深いとして選んだ専門分野です。
まずは「全体を眺める」のまま、線の濃淡を見てください。次に、自分が好きな分野、学んでいる分野、名前が気になった分野を一つ選んでみてください。図の上の選択欄からも、点を直接クリックしても選べます。
分野を選ぶと、二つの向きのつながりが現れます。青い線は、その分野を出身とする人が業務で関わっている分野へ向かいます。黄色の線は、その分野を業務に関係が深いと答えた人の出身から入ってきます。下の二つの一覧では、それぞれの向きについて、表示条件に合う人数上位五件を読めます。
例えば、2025年の「全体」で「教育学・行政、学校経営学」を選んでみます。この分野を出身とする人の業務側には、教育に関する分野とともに「会計・簿記」が現れます。この組合せを答えた人は22人います。逆向きに見ると、業務に教育学・行政、学校経営学が関係すると答えた人の出身には、「日本文学」が27人あります。
この二つの数字だけで、その人たちの職業や経歴は分かりません。教育を学んで、どのような仕事の中で会計に関わるようになったのでしょうか。文学を学んだ経験は、今の業務とどのようにつながっているのでしょうか。線を見つけることで、具体的な問いを持てます。
気になった先の分野へ移ると、そこを中心に別のつながりが見えます。「一つ前に戻る」で前の状態へ戻り、「選択解除」で全体を眺め直すこともできます。答えを一つ得るためだけでなく、気になる関係を見つけながら歩くように使ってみてください。
同じ分野に注目したまま、年や男女を切り替えることもできます。点の位置は動かないので、線の現れ方を見比べられます。ただし、線の濃さは実人数に基づき、集団の大きさや構成をそろえていません。濃くなったことを、そのまま需要の増加や学びの価値の上昇と読むことはできません。
この図で届けたいのは、学びと仕事のつながりを考える材料です。出身と現在の分野が異なる場合にも、その間には、その人が過ごしてきた時間があります。調査には描かれていないその時間を想像し、身近な人に話を聞いたり、自分の関心を確かめたりするきっかけになればと思います。
「いろいろな生き方がある」という言葉の、その「いろいろ」を眺められるようにする。私たちは、まず学びと仕事の関係から始めました。